私の作業部屋
2006年4月25日tue.(イラストと本文は関係ありません)
 これをお読みの皆さんはデザイナーの事務所やお部屋ってどんなものを想像しますか?よく雑誌やテレビで見かけるイメージって「おしゃれな小物」や「家具」、ポップアートかなんかの「大きなポスター」、ずらりと並ぶ資料の数々・・・。って感じですよね。

 私もそう思います。いろんなデザインを生み出すために普段から「センス」を磨いたり「こだわりがある」というのはごく当たり前なことかも知れません。デザイナーであるからには「おしゃれ」「精錬された」「無駄のない」空間で仕事をした方がいいアイデアが湧いてくるだろうし、着る服や髪型にも気を遣っていれば頭の先から爪先までデザインセンスが詰まっていて仕事も出来そうな感じですね。

 で、私??
 私の作業部屋は自宅で仕事をしている関係上、自分の部屋が仕事部屋なのです。だからして当たり前ですが部屋中が私物だらけ(笑)。しかもデザイナーとしてのセンスも疑問符ですので物事のおしゃれにはあまりこだわりません。

 あまり弾くことのないギターやアンプ、エレピが鎮座し、会社員時代から現在の仕事が暇なときにこつこつと作ってきたガンダムや車や電車のプラモデルが飾ってあります。デザインやイラストのための資料はそこそこしかありません。遊ぶものが部屋中に散らばっていますが一応公私をわきまえて仕事中は趣味にも目もくれずまじめに仕事をしていますよ(たぶん)。床には新規の仕事資料や修正指示のファックス用紙が散らばっていたりしてとってもごちゃごちゃしています。そして部屋の角に仕事の相棒「M氏(mac)」がいます。いわゆるおしゃれーなイメージとは遠くかけ離れていますね(なので写真公開はありません・・笑)。

 仕事中の自分はあまり人に見られたくはありません。なぜならイラストやデザインのアイデアを出すのに数少ない資料を引っぱり出してウンウンうなっているからです。はっきり言ってかっこわるいので見られたくないのです(笑)。会社員の頃はこれが出来なかったのでつらかったですよ。

 日頃のセンス イコール デザインセンスであると断言されたなら私はやはりダメデザイナーとして分類されるしょうね。こんなこと言ってると仕事減りますかね?仕事はいたってまじめにこなしてますよ。(いいわけが遅いって??)





今日もまたコーヒー飲んでます
2006年2月14日tue.
 私はコーヒーが大好きです。特に仕事が忙しくあまり眠ってはいけないときは1日に最低5〜6杯は飲みます。大好きなのですが味に関しては違いの分かる男ではありませんので、さほど高級なモノではなくてもかまいません。逆にドリップしなくてはならないモノはコーヒーが落ちてくる時間を待っているのがもったいないのであまり好きではありません。

 ですので主にインスタントコーヒーを毎日飲んでおります。銘柄は味にこだわらないと言いつつもブ○○ディーがいい感じです。詰め替えの袋を開けたときにとってもいい匂いがするのです。

 飲むときはホットばかりでミルクも砂糖も入れません。めんどくさいのもあるのですがコーヒー以外のモノが入ると口の中に残る後味が何とも不快で仕事にも影響するのでいつもストレート(ブラック)ばかりです。

 先ほど眠ってはいけないときに飲むと書きましたが私の体の睡魔はコーヒーのカフェインなんてへっちゃらのようです。コーヒーをしこたま飲んでも眠気がしっかり襲ってくるし(仕事中にmacの前で寝ていたりします)、睡眠前にコーヒーを飲んでもちゃんと眠れます。(それだけ眠りが足りていないという話が・・・・)

 眠け覚ましにコーヒーを大量に飲むと理由付けしていますが、実はタバコ愛好者のように体が習慣性を帯びてきてコーヒーを飲みまくっているのではないかと最近思えてきました。カップを飲み干すとまたコーヒーを入れに席を立っていたりします(笑)。いずれにしても大量摂取は体に良くはなさそうなので気を付けながら楽しもうと思います。





かしわさんのこと
2006年2月8日wed.(イラストは本文とは関係ありません)
 先日、アートディレクターの佐藤可士和さんが出演するというのでNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」という番組を見ました。佐藤さんの名前をきいても一般の方はあまり「ピン」とはこないかも知れませんが赤、青、黄とロゴだけで作られたSMAPの広告やステップワゴンのCM、極生のパッケージと言えば「あぁ、あれなら見たことある!」と思われた方はたくさんいると思います。

 私の先入観から佐藤さんの仕事を想像したときに、あまりの出されるビジュアルのシンプルさから少〜しアイデアを考えてちょいちょいと仕上げちゃうのかな?なんて思っていた(大手の仕事なのでそんなはずは絶対あり得ないのだが・・・笑) のですがイメージとは全然違いました、人柄もお仕事に対しての姿勢も。

 売り出そうとする商品の本質を見極めるため考えに考え、そしてその具象化する前のアイデアをさらに考え続け、ある程度出尽くしたら客観的な判断するために少し時間を置き、これで行こうかなという段階で実際にその商品がどう見えるのかきちんと検証しているのを見て私には絶対に無い情熱・才能・仕事に対する執着心を見ました。

 もう、お手上げでしたよ(笑)。間違っても佐藤さんに追いつけ追い越せなんて考えたりしたことはありませんが広告屋のトップを駆け抜けるためにはあんなにも日頃からの努力と集中力が必要なんだと思い知らされました。

 あれだけ一生懸命考えて仕事をしてもらえるんだったらクライアント(広告依頼主)さんも嬉しいのではないでしょうか?結果、自然と佐藤さんに仕事がどんどん舞い込んでくることになるのでしょう。多少ギャラが高くても真剣に考えてくれてモノが売れるのなら喜んで依頼しちゃいますよね、きっと。

 今度売り出す携帯電話の広告のプレゼンテーションの様子も放映されていました。駅貼りとみられる大きなポスターは白地に真っ赤な長方形の携帯が真ん中にドンとあるだけ。ものすごくシンプルすぎてクライアントさんも面食らってましたけど、あれはかなり勝負の方法ですね。一見簡単そうに見えますが白地に対しての真っ赤な携帯の占める面積比率や拡大写真でもきちんと見栄えのするように撮影するテクニックが必要とになるため、はしくれの私には到底真似が出来ません。

 番組を見終わって自分の仕事に対する姿勢に少し恥ずかしくなりました。佐藤さんなんかに比べて自分の仕事は予算も時間も無いモノばかりですがアイデアを日頃から真剣に探し考え続ける姿勢は大変参考になりました。積極的に取り入れていきたいと思います。

 ・・・・そう固く決意した数日後の私は・・・・実行しようにも仕事があまり・・・笑。1月2月はほんと暇ですね、冗談抜きで(涙)。





ミッフィーちゃんが好き-色彩編
2006年2月1日wed.
 またまた私の好きなミッフィーちゃんについてです。今回は配色についてです。上の6つの丸の中の色がブルーナさんがミッフィーちゃんなどを描くときに使う配色です。そのうち上の列3色が基本色として使われ、下の列3色は補助的に木や草花の「ミドリ」、「茶」は犬や熊を表現するときに、「グレー」はゾウを表現するときにやむをえず使用するそうです。

 基本色のアカ(オレンジ色)と黄色は同系色でこの二つが並ぶととても色が共鳴し綺麗に見えます。(私はブルーナさんのこの組み合わせの配色がとても綺麗で大好きです。)通常、イラストや広告の強調の際、スポットカラーとして金アカなどの強烈な色彩を使うことがありますが、ブルーナさんの場合はスポットカラーに金アカより少し弱めなこのオレンジ色を使用しています。でもきちんと目立っています。とても不思議ですが、オレンジに勝る派手な色が無くまわりの他の色との対比がそうさせているのかも知れません。

 それに反対色であるくすんだアオ色が加わることで画面が引き締まります。「少しくすんだ」色なのがミソで、明るめのオレンジ色と黄色とに隣り合わせてもハレーション(色のケンカ)をおこさず落ちついて見えます。

 さらに草木で使われるくすんだミドリがあります。これもアカ(オレンジ色)と黄色の反対色ですが「くすんで」いるので良く共鳴しハレーションをおこさずに落ちついて見えます。先のアオとの関係では寒色系同士でしかも少し暗い色なので同化しつつ共鳴し、これまたイラストに落ちつきを与えています。

 アカ(オレンジ色)と黄色の明るくて暖かい色、くすんだアオとミドリの寒色系、その他数色という限られた色数の中で様々なキャラクター、モノ、草木、建物などを見事に使い分け、かわいらしい色彩のミッフィーちゃん達の世界を作り出しています。たった6色で綺麗で可愛いイラストが表現できるなんてとっても凄いことだと思いませんか?





ミッフィーちゃんが好き
2006年1月17日tue.
 私の好きなグラフィックデザイナーというか作家さんの中にディック・ブルーナさんという方がいます。そう、ミッフィーちゃんで有名なオランダの人です。この人の絵や絵本を見ているとつくづく感心させられるのはまず色使いです。白、黄色、オレンジ色、青、緑ときどき茶色。この少ない色数でこの世の様々な生き物やモノを描き分けています。真っ赤なりんごはどうするの?子供の肌は?この人の手に掛かるとどちらもオレンジ色で表現されます。普通違和感がありそうなのだけれど自然と納得してしまうのが不思議です。オレンジ色のリンゴでもOKに見えてしまうのです。

 それからかつてデザイナーをされていたというだけあって絵の単純化にも見習うべきモノがあります。動物、自動車、部屋の小物、建物、服、草花・・・。どれをとっても線に無駄が無く、しかも可愛く、そして絵としてのまとまりがあります。ミッフィーちゃんなどのキャラクターはほとんど無表情なのですが話の筋やしぐさで表情が見る人の心の中で添加されて見えるのも不思議です。例えばちょこんと立って小首を傾げているだけで子供が見せる可愛いしぐさを的確に表現しています。

 全体的な雰囲気も大好きです。ごちゃごちゃと描き込まずメインと背景も最小限のパーツで表現されていて静かで且つバランスの良い絵になっています。配色もポップアートな人やアメリカ人だったら金赤や青、緑、黄色をハレーションぎりぎりで派手に使うのでしょうけどブルーナさんの使う「赤の代わりのオレンジ」が優しい雰囲気をより一層引き出しています。絵本の中の一ページを取り出して額に入れて壁に掛けたとしたらやっぱり絵になりそうなところが凄いですね。私はとうてい及びません、当たり前ですが。

 私もあんなふうな可愛い絵がいっぱい描けるといいな、(経済的理由などから・・・笑)デザイナーとイラスト描きの終了宣告を受ける前に少しでもブルーナさんに近づきたいななんて図々しいことを夢想しています。

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